転職事例/出向・転籍・退職の場合

現役転職コンサルタントが執筆します。

はじめに/大変な時代

by tensyoku on 2014年4月2日

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勤めている企業に事業がなくなり、得意な仕事がなくなれば、ほかの企業に移籍して得意分野で実力を発揮する選択が賢明な時代となりました。

企業に残るための新たな職域開拓や職能開発には、たくさんの時間とエネルギーが必要です。しかし、それほど企業は寛容で面倒見が良いでしょうか?

私たちは文字通り大変な時代の転換期に遭遇しているのです。置かれた環境、立場、役割等は、巡り合わせであり試練なのだと達観するゆとりも必要でしょう。

こちらのサイトでは転籍や出向を契機に転職を決断された方の事例をご紹介していきたいと思います。

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豊かなキャリアとは

by tensyoku on 2014年12月2日

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かつてアメリカの職業心理学者D・スーパーは、生涯を通じて人には八つの役割があると述べています。

息子ないし娘、学生(学ぶ人)、職業人、配偶者、家事遂行(ホーム・メーカー)、親、余暇を楽しむ人、市民というのがそれです。

これをスーパーは「ライフ・キャリア・レインボー」と名づけました。いわば人生行路(ライフ・キャリア)に懸かった虹というわけですが、年齢的には、息子ないし娘としての役割が0歳から60歳頃まで、職業人としての役割が18歳頃から65歳頃まで、余暇を楽しむのは18歳頃から死ぬまでとされ、配偶者としての役割が20歳頃から死ぬまでというように規定されています。

いずれにしても、われわれは、生きていく中でいろいろな役割をこなすように要請されている点を、ここでは銘記しておきたいと思います。

社会学者のS・ハンセンは、家庭における役割から社会における役割まで、人生の役割をすべて含むものとしてキャリアという概念を提起しましたが、そのキャリアを構成する人生の役割とは何か。

それは労働(仕事)、愛、学習、余暇の四つである、とハンセンは明言しました。しかもハンセンは、この四つが統合されている点を強調します(Hansen L.S,Integrative Life Planning,1977)。

労働から開放された、仕事をしていない時間が余暇であるといったように、労働と余暇を峻別する考え方には、早くから疑問が提示されています。

同様に、生涯学習という用語の登場につれて、学習と余暇とは同一にカテゴリー化され、また愛を欠いては仕事も学習も余暇も未消化に終わる。キャリアという概念に則して人生や生き方を考察するなら、仕事は、生活や人生の中でそれだけが切り離された特別なものではない点を、ここで改めて確認しておきたいと思います。

虹を見て美しいと思わない人はいないでしょう。ただし、虹は所詮は夢の架け橋であり、そうしばしば目にすることはできないと多くの人は思います。

愛も学習も余暇も、仕事と同じように大事だと頭の中では考えつつも、多くの日本のビジネスマンにとって生活の中心に配置されているのは仕事。いや人生さえも、これすべて仕事で埋め尽くされかねません。少なくともこれまではそうであり、七色の輝きというわけにはいきませんでした。

ワーカホリックや過労死という現象が社会問題となりましたが、会社人間、組織人間、仕事人間という言葉で日本のビジネスマンが形容されることに、そのことはよく表れています。

いわば「一色刷り」の人生になっているということです。しかしそのことに、実はビジネスマン自身は気づいていないかもしれません。ビジネスマン一般ではなく、あなた自身のことを問題にしているのですが、さていかがでしょうか。

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職業生活が、仕事や職務とだけ関係づけられている

by tensyoku on 2014年11月5日

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日本でキャリア概念が狭隘なのは、思うに、職業活動や職業生活そのものがきわめて狭隘であるがためではないでしょうか。

その狭溢さ加減について、以下に言及しておきたいと思います。

一言で言えば、職業生活が、仕事や職務とだけ関係づけられているということです。

しかも、そこでの仕事や職務は、勤務する会社が必要とし、所属している組織から課せられたものです。いうなれば、会社の仕事をこなし、組織の職務に従事している。

したがって職業人としての資質ということになると、問われるのは仕事に関する知識とスキルが十分あるか、目指す成果を確実に達成できているかどうか、勤務態度はよいかどうかということ。

よき父親であるか、愛される地域人であるか、良好な市民であるか、良識ある教養人であるかといった点は、まず問われることかありません。

さらに言えば、よい趣味を持っているか、ボランティア活動をしているか、たゆまず学習を続けているか、仕事以外にライフワークを持っているかといったことは、視野に入ってきません。

いわゆる会社人間、組織人間に徹しているかどうかが問われ、会社の業務をこなす力量、職場の問題を解決し部門目標を達成したかどうかが人物評価の基準となっているという点です。

いったい職業的経歴や職業人生の内実とは、このように狭いものでしょうか。職業的生き方として、これではあまりに偏ってはいないでしょうか。日本の現状について、私は、常々こういった疑問を抱いてきました。

とりあえず読者自身、次のような質問が投げかけられたら、どう回答するでしょうか。ご自分の現況をふりかえってみて、+2、+1、0、-1、-2という5段階でチェックしてみてください。

1.子どもとの対話、一家だんらんを通して家族は親密な関係にあり、家庭生活は安定している

2.贅沢品は別として、家具調度品や衣服・食料品について欲しいものは充足している

3.スポーツをしたり散歩に出かけたり、健康づくりのための時間は十分にとっている

4.余暇を使って趣味を育み、娯楽になごむなど自分の時間を楽しんでいる

5.時にコンサートに出かけたり、美術館に足をはこんで文化に親しんでいる

6.友達や知人と交流する機会を持ち、人間関係を通して多くのことを学習している

7.地域行事やボランティア活動に顔を出す等して、社会参加に努めている

8.大いに書を読み、またテレビのドキュメント番組を観て自分の教養を高めている

9.講演会にでかけたり通信教育を受講したりして、自己啓発に努めている

同じような調査が、全国に事業所を持つある大企業の社員を対象に行われました。結果はなんとも惨澄たるものでした。多くの人々は、これら私生活のほとんどの分野において、満足感なるものを昧わっていないということです。

完全に満足していれば+2、全くのところ不満であれば-2という得点の与え方ですが、全体の平均で見て得点がプラスになっているのは、なんと「家庭の安定」(1)と「消費生活」(2)の二つだけ。マイナスとはいいながら「健康づくり」(3)と「趣味娯楽」(4)はそう点数が低いわけではありません。しかし「社会参加」(7)は10.77、「文化に親しむ」(5)は10.67とまことに低い水準。「教養」(10.36)と「自己啓発」(10.27)の数値もまた低い。

こんな数値をながめて、私には強く感じるところがありました。生活から“セルフ”(自分)がポツっと落ちている、と。

さて現時点で実施してみたら、「家庭の安定」と「消費生活」という二つもまた、あるいはマイナス得点になっているかもしれません。サラリーマンの職業生活は、これではあまりに偏っていないだろうかと疑問を抱いていたのですが、その思いは、キャリアに関するアメリカや欧米の文献を読み、実状を垣間見るにつけ、いっそう強くなっています。

参考にしてみてください。

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閉鎖的な職業生活の現実

by tensyoku on 2014年10月7日

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なぜ、そうもキャリアという言葉にこだわるのでしょうか。

それは、これからの生き方/働き方を考えていくうえで、キャリア概念は有意義だと認識されるからです。

言葉の詮索自体は、決して目的ではありません。よい言葉は、思索のためのよい機会を提供してくれます。

では、キャリアという言葉を通して、われわれは何を考え、何を展望することになるのでしょうか。

一言で言えば、豊かな人生とは何かを考え、充実した人生を目指してわれわれは何をしたらよいかを展望することになるでしょう。

キャリアとは、われわれが豊かな人生について考え、展望するうえで、有力な概念的枠組みを提供してくれるはずです。

キャリア・アップやキャリア・ディベロップメントとは、それ自体われわれにとって有意義なものですが、それは豊かな人生を実現していくうえでの過程のことです。真にわれわれが目指すのは、豊かな人生、有意義で充実した人生の実現です。そういったことをあれこれ思案する際、キャリアの概念は有力な示唆を与えてくれるはずです。

ただし、実際にそうなるためには、前提となる条件が一つあります。それは、わが国のキャリア概念を近年におけるアメリカのそれに近づけ、アメリカの概念から一定の学習をする必要があるということです。

日常的世界や企業社会における使われ方となると、キャリアとは業務や仕事であり、地位やポストであり、組織内の職種や職務の遍歴であったりします。

そういった点が修正され、アメリカのキャリア概念からの学習がないと、キャリア・アップやキャリア・ディベロップメント、キャリアーガイダンスやキャリア・カウンセリングやキャリアーサポートといっても、成果は期待薄です。

では、どう広がりを持たせたらよいかということになりますが、この点は先に延ばしたいと思います。ここで是非とも言及しなければならないのは、現実そのものについてです。

キャリア概念が狭隘な点については諜々述べたとおりですが、職業的経歴や職業人生としてのキャリアの中身と内容がすこぶる狭隘であるという点は、しかしながら一層気になるところです。

日本でキャリア概念が狭隘なのは、思うに、職業活動や職業生活そのものがきわめて狭隘であるがためではないでしょうか。

その現実が改善されることへの願いを込めて、その狭溢さ加減について、次回、言及してみたいと思います。

参考にしてみてください。

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