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豊かなキャリアとは

by tensyoku on 2014年12月2日

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かつてアメリカの職業心理学者D・スーパーは、生涯を通じて人には八つの役割があると述べています。

息子ないし娘、学生(学ぶ人)、職業人、配偶者、家事遂行(ホーム・メーカー)、親、余暇を楽しむ人、市民というのがそれです。

これをスーパーは「ライフ・キャリア・レインボー」と名づけました。いわば人生行路(ライフ・キャリア)に懸かった虹というわけですが、年齢的には、息子ないし娘としての役割が0歳から60歳頃まで、職業人としての役割が18歳頃から65歳頃まで、余暇を楽しむのは18歳頃から死ぬまでとされ、配偶者としての役割が20歳頃から死ぬまでというように規定されています。

いずれにしても、われわれは、生きていく中でいろいろな役割をこなすように要請されている点を、ここでは銘記しておきたいと思います。

社会学者のS・ハンセンは、家庭における役割から社会における役割まで、人生の役割をすべて含むものとしてキャリアという概念を提起しましたが、そのキャリアを構成する人生の役割とは何か。

それは労働(仕事)、愛、学習、余暇の四つである、とハンセンは明言しました。しかもハンセンは、この四つが統合されている点を強調します(Hansen L.S,Integrative Life Planning,1977)。

労働から開放された、仕事をしていない時間が余暇であるといったように、労働と余暇を峻別する考え方には、早くから疑問が提示されています。

同様に、生涯学習という用語の登場につれて、学習と余暇とは同一にカテゴリー化され、また愛を欠いては仕事も学習も余暇も未消化に終わる。キャリアという概念に則して人生や生き方を考察するなら、仕事は、生活や人生の中でそれだけが切り離された特別なものではない点を、ここで改めて確認しておきたいと思います。

虹を見て美しいと思わない人はいないでしょう。ただし、虹は所詮は夢の架け橋であり、そうしばしば目にすることはできないと多くの人は思います。

愛も学習も余暇も、仕事と同じように大事だと頭の中では考えつつも、多くの日本のビジネスマンにとって生活の中心に配置されているのは仕事。いや人生さえも、これすべて仕事で埋め尽くされかねません。少なくともこれまではそうであり、七色の輝きというわけにはいきませんでした。

ワーカホリックや過労死という現象が社会問題となりましたが、会社人間、組織人間、仕事人間という言葉で日本のビジネスマンが形容されることに、そのことはよく表れています。

いわば「一色刷り」の人生になっているということです。しかしそのことに、実はビジネスマン自身は気づいていないかもしれません。ビジネスマン一般ではなく、あなた自身のことを問題にしているのですが、さていかがでしょうか。

現役転職コンサルタント

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