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自立に向けて自分をふりかえる

by tensyoku on 2015年1月6日

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人生とは結果であり、足跡として後に印されるという性格を色濃く持っています。

そもそも、その行路を自分で詳細に描き切ることがむずかしいのですが、自ら描いた人生行路をそのとおりに歩み切るというようなことは、至難の技としか言い様がありません。

むろん中には、それをやってのける人がいないではありません。現役で難関と言われる大学に入り、在学中に外交官試験に合格し、駐英公使、情報文化局長、外務次官を経て駐米特命全権大使になるという、若き頃に描いた人生デッサンを地でいったような人も中にはいます。

きっかけは母親の意向に従ったまでのようですが、四歳からピアノを習いはじめ、東京芸術大学を卒業してオーストリアに留学。その間に、難関のチャイコフスキー音楽コンクールで優勝をはたし、世界を舞台に演奏活動をするという夢を、何の苦もなげにやってのけているピアニストもいます。

身の回りにも、これぞ人生行路の勝利者、人生キャリアの達人と等しく崇められる人が、いないことはありません。問題は、それが自分の描いたキャリアーデザイン通りだったのかどうかです。必ずしもそうでなく、結果としてそうなったということかもしれません。

現代は、基本的には業績本位社会です。したがって、人生における成功は、基本的には本人の能力と努力のなせる業ということになります。経済的、学歴的、職業的等の社会的地位は、いずれにしても当人が自ら成し遂げた業績です。課長、部長、役員という企業内地位にしても、それは同様です。

ただしわれわれの行動は、環境との相互作用を通してなされますし、結果は行動舞台の諸条件に左右されます。

行動の舞台は、予期せざる方向に変化するものです。たとえば90年代に入って、右肩上がりの経済成長はまず困難となり、IT革命と経済のグローバリゼーションは急速に進行することになりました。かくして企業のダウンサイジングは余儀ない経営戦略になり、ビジネスマンに要請される職業的能力はこれまでとすっかり変わってしまいました。

かかる事態に遭遇して、多くのビジネスマンは思いを深くし、心を傷めたはずです。職業生活はままならない、ライフプランニングは大きく狂ってしまった、と。人生はコントロールできない、自分の力が及ぶにも限度があるということを、この10年間で多くのビジネスマンが実感したことでしょう。

しかしながら、人生や職業に対する本人のコントロールという問題は、制御が可能であるかどうかにポイントがあるのではありません。外的な影響に目配りする、環境の変化を洞察するということを含めて、「自分の人生やキャリアには、自分か責任を持つ」という意昧合いのものとして受け止めることが重要なのです。

つまり、思い通りにはならないから、成り行きに任せて済ませる、ということではないわけです。責任を持つとは、言葉を替えれば、主体的な努力は不可避だということです。

現役転職コンサルタント

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