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職業生活が、仕事や職務とだけ関係づけられている

by tensyoku on 2014年11月5日

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日本でキャリア概念が狭隘なのは、思うに、職業活動や職業生活そのものがきわめて狭隘であるがためではないでしょうか。

その狭溢さ加減について、以下に言及しておきたいと思います。

一言で言えば、職業生活が、仕事や職務とだけ関係づけられているということです。

しかも、そこでの仕事や職務は、勤務する会社が必要とし、所属している組織から課せられたものです。いうなれば、会社の仕事をこなし、組織の職務に従事している。

したがって職業人としての資質ということになると、問われるのは仕事に関する知識とスキルが十分あるか、目指す成果を確実に達成できているかどうか、勤務態度はよいかどうかということ。

よき父親であるか、愛される地域人であるか、良好な市民であるか、良識ある教養人であるかといった点は、まず問われることかありません。

さらに言えば、よい趣味を持っているか、ボランティア活動をしているか、たゆまず学習を続けているか、仕事以外にライフワークを持っているかといったことは、視野に入ってきません。

いわゆる会社人間、組織人間に徹しているかどうかが問われ、会社の業務をこなす力量、職場の問題を解決し部門目標を達成したかどうかが人物評価の基準となっているという点です。

いったい職業的経歴や職業人生の内実とは、このように狭いものでしょうか。職業的生き方として、これではあまりに偏ってはいないでしょうか。日本の現状について、私は、常々こういった疑問を抱いてきました。

とりあえず読者自身、次のような質問が投げかけられたら、どう回答するでしょうか。ご自分の現況をふりかえってみて、+2、+1、0、-1、-2という5段階でチェックしてみてください。

1.子どもとの対話、一家だんらんを通して家族は親密な関係にあり、家庭生活は安定している

2.贅沢品は別として、家具調度品や衣服・食料品について欲しいものは充足している

3.スポーツをしたり散歩に出かけたり、健康づくりのための時間は十分にとっている

4.余暇を使って趣味を育み、娯楽になごむなど自分の時間を楽しんでいる

5.時にコンサートに出かけたり、美術館に足をはこんで文化に親しんでいる

6.友達や知人と交流する機会を持ち、人間関係を通して多くのことを学習している

7.地域行事やボランティア活動に顔を出す等して、社会参加に努めている

8.大いに書を読み、またテレビのドキュメント番組を観て自分の教養を高めている

9.講演会にでかけたり通信教育を受講したりして、自己啓発に努めている

同じような調査が、全国に事業所を持つある大企業の社員を対象に行われました。結果はなんとも惨澄たるものでした。多くの人々は、これら私生活のほとんどの分野において、満足感なるものを昧わっていないということです。

完全に満足していれば+2、全くのところ不満であれば-2という得点の与え方ですが、全体の平均で見て得点がプラスになっているのは、なんと「家庭の安定」(1)と「消費生活」(2)の二つだけ。マイナスとはいいながら「健康づくり」(3)と「趣味娯楽」(4)はそう点数が低いわけではありません。しかし「社会参加」(7)は10.77、「文化に親しむ」(5)は10.67とまことに低い水準。「教養」(10.36)と「自己啓発」(10.27)の数値もまた低い。

こんな数値をながめて、私には強く感じるところがありました。生活から“セルフ”(自分)がポツっと落ちている、と。

さて現時点で実施してみたら、「家庭の安定」と「消費生活」という二つもまた、あるいはマイナス得点になっているかもしれません。サラリーマンの職業生活は、これではあまりに偏っていないだろうかと疑問を抱いていたのですが、その思いは、キャリアに関するアメリカや欧米の文献を読み、実状を垣間見るにつけ、いっそう強くなっています。

参考にしてみてください。

現役転職コンサルタント

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